30代未経験からインフラエンジニアへ転職は可能?現実・年収・成功戦略を完全解説【保存版】

目次

結論:30代未経験でも可能。ただし「戦略なし」は99%失敗する

「30代から未経験でインフラエンジニアは厳しい」
これは半分正しく、半分間違いです。

正確に言うと——
30代未経験でも転職は可能。
ただし、“戦略なし”で突っ込むと高確率で失敗します。

20代と違い、30代は「熱意」だけでは通りません。
企業側は、あなたの意欲以上に次の問いを見ています。

  • 採用して、育成コストに見合うか?
  • 現場に入れた瞬間に崩れないか?
  • 伸びしろが“再現性”として見えるか?

つまり30代未経験の転職は、根性論ではなく 設計ゲーム です。
勝ちパターンを踏めば通るし、踏まなければ落ち続けます。

成功する人の共通点(30代未経験の“勝ち筋”)

30代未経験で通過する人は、例外なく「作戦」があります。共通点はこの5つです。

① 入口を決めている(最初の職種を間違えない)
いきなりクラウド設計や上流を狙わず、まずは
運用監視・テクサポ・ヘルプデスクなど「採用される入口」から入る。

② 企業が見ている“信用スコア”を上げている
資格だけでなく、学習ログ・模擬構築・アウトプットで
「この人は継続できる」「現場で伸びる」を証明している。

③ 応募戦略がある(応募の順番・軸・量が決まっている)
闇雲に応募しない。
“通りやすい企業群”から順に当てて、面接経験を積みながら勝ちにいく。

④ 前職の経験を“インフラ向きの強み”に変換できる
営業→障害対応力/調整力
事務→正確性/運用手順化
接客→一次対応/切り分け
…のように、職務経歴書で「転用できる能力」を言語化できている。

⑤ 6ヶ月以内に「採用される状態」を作る
1〜2年かけて勉強してから動く人ほど失速します。
30代は、短期で“応募できる形”を作って市場に出るのが正解です。

失敗する人の共通点(99%こっち)

逆に落ち続ける人は、パターンがほぼ同じです。

① 資格だけで満足して応募しない
資格は“加点”であって“採用理由”ではありません。
応募しない限り、人生は1mmも変わりません。

② 学習が自己満で、現場の入口に繋がっていない
「AWSを勉強しました」だけで止まる。
“何を作ったか/何ができるか”が語れない。

③ いきなり高望みして入口を外す
最初からクラウド設計・上流を狙い、書類で落ち続ける。
入口を外すと、メンタルも時間も削られます。

④ SESを雑に選んで詰む
教育がない、案件が弱い、現場がブラック、キャリアが伸びない。
最初の会社選びを間違えると「転職のやり直し」になります。

⑤ “なぜ今?”に答えられない
面接で最重要の質問です。
ここが弱いと「勢い」「逃げ」に見えて落ちます。

本記事でわかること(読み終わったら“次の一手”が決まる)

この記事は、30代未経験の転職を「気合」ではなく勝てる確率の高い手順に落とします。

  • 30代未経験の市場データ(求人割合・年収・通過率)
  • 企業側の本音(なぜ30代は厳しくなるのか)
  • 採用されやすい入口ポジションと、そこからの伸ばし方
  • インフラ分野の選び方(詰む選択・伸びる選択)
  • 資格の優先順位(評価される/されないを明確化)
  • 0→6ヶ月の学習ロードマップ(模擬構築・ポートフォリオ)
  • 30代向け職務経歴書テンプレと面接回答例
  • 年収シミュレーション(5年後まで)
  • 失敗パターンと回避策、地雷SESの見分け方
  • 成功者の実例(学習時間・キャリア・年収推移)
  • 今日からのアクション3つ+無料診断

結論。
30代未経験は「厳しい」のではなく、勝ち方が違うだけです。
このあと、その勝ち方を順番に解説していきます。

30代未経験のリアルな市場データ(数値と根拠ベース)

未経験求人の割合(業種・職種経験「不問」求人)

dodaが「約1.5万件の求人情報」を分析した調査では、職種経験不問の求人割合は全体で8%、そして 「技術系(IT/通信)」は5% と、全職種の中でも低い水準です。

  • 重要ポイント
    「ITは人手不足だから未経験歓迎が多い」は半分正しく、半分誤解です。
    “業種不問”は比較的ある一方、“職種不問(=完全未経験歓迎)”は IT/通信だと5% と狭い。

30歳と35歳で何が変わるか(市場の現実)

公的統計で「30歳」「35歳」という線引きが直接あるわけではありません。ただ採用現場では、同じ30代でも「前半(30〜34)」と「後半(35〜39)」で見られ方が変わりやすいのが実務です(理由は第2章で“企業の本音”として分解します)。

ここでは“データから読める事実”だけ押さえます:

  • IT転職マーケットでは、転職希望者の年齢構成として30歳以下:53%/31〜40歳:19%/41歳以上:28% という分布が提示されています(doda法人向けマーケットレポート)。
    30代(31〜40)が相対的に少ない=競争構造が20代と違う、がまず現実です。

書類通過率の現実(“応募数が前提”になる)

書類通過率はサービス・職種・企業で上下しますが、公開情報としては以下が実務の目安になります。

  • 書類選考の通過率は約37%(平均応募13.6件のうち5.1件が通過)という推計データが紹介されています。
  • dodaの転職成功者は、内定までの平均応募数が32.0社(2024年の実績ベース)と公開されています。

結論:
30代未経験は「少数応募で当てる」より、設計して“応募数×通過率”で勝つ方が再現性が高いです(第6章でロードマップ化します)。

年収レンジの実データ(初年度・3年後の目安)

ここは 公的統計(厚労省)×転職サービス(doda) を組み合わせて、現実的なレンジを作ります。

A) 公的統計:0年→3年で“時給換算”はこう伸びる

厚労省の資料(賃金構造基本統計調査をもとにした「職種別平均賃金(時給換算)」)では、
「その他の情報処理・通信技術者」(サーバ管理者・セキュリティ等を含む区分)で、経験年数に応じた時給換算が提示されています。

  • 0年(基準値):1,759円
  • 3年:2,195円
    (同表)

これをざっくり「月20日×1日8時間」で年換算すると、

  • 初年度相当:年約338万円
  • 3年相当:年約421万円

※この換算は“ざっくりの目安”です(地域・残業・賞与・会社規模で上下)。ただし「0→3年でレンジが1段上がる」方向性は公的統計として根拠になります。

B) 転職サービス:職種別の平均年収(参考レンジ)

doda職種図鑑では平均年収が公開されています。

  • ネットワークエンジニア:平均449.3万円
  • サーバーエンジニア:平均459.9万円(年収分布も掲載)
  • ITエンジニア全体:平均462万円(2024年12月時点)
  • サーバーエンジニア(年代別):30代平均520万円(doda平均年収ランキング)

読み方(重要):
未経験の初年度は「平均年収」に到達しません。
ただし 0→3年で“運用寄り”から“構築寄り”に寄せられると、平均帯に近づく(第4章・第6章で設計します)。

企業側が本音で見ているポイント(データから言える範囲)

dodaの未経験転職データでは、企業が見ているのは「前職の職種経験そのもの」より “次で活かせる経験・スキル” だと明記されています。

つまり30代未経験は、

  • 「未経験です」ではなく
  • “前職の経験を、インフラ現場の成果に翻訳できるか”
    が書類通過の分水嶺になります(第7章でテンプレ化)。

なぜ20代より不利なのか?企業の本音

第1章で見た通り、IT領域における「職種経験不問」求人は多くありません。
その中で、30代未経験が20代より不利に見られやすいのには、明確な理由があります。

大前提として言っておきます。

企業は“年齢差別”をしているわけではありません。
企業は「リスク管理」をしているだけです。

ここを理解できるかどうかで、
第6章の“学習戦略”、第7章の“職務経歴書”、第8章の“面接対策”の精度が変わります。

教育コスト問題(投資回収の視点)

未経験採用は「未来への投資」です。

企業側から見ると、未経験者を採用するとは次のコストを負担することを意味します。

  • 研修費用
  • 教育担当者の工数
  • OJT期間の生産性低下
  • 案件未配属期間の待機コスト
  • 早期離職リスク

例えば月給25万円の未経験者を3ヶ月育成すると仮定すると、

  • 人件費:約75万円
  • 教育担当者の工数換算
  • 間接コスト

合計すると100万円以上の投資になります。

20代なら
→ 「今後10年以上回収できる可能性がある」

30代後半なら
→ 「回収期間が短いのでは?」と慎重になる

これが“30代は厳しい”の正体です。

つまり企業が見ているのは年齢ではなく、

この投資を回収できる人材か?

という合理性です。

将来性 vs 即戦力(評価軸の違い)

20代未経験は「将来性」で採用されます。
30代未経験は「再現性」で採用されます。

ここが最も大きな違いです。

20代の場合:

  • 素直さ
  • 伸びしろ
  • 学習意欲

が評価軸になります。

30代の場合:

  • 成長スピード
  • 論理的思考
  • 自走力
  • 問題解決力

が求められます。

企業は無意識にこう考えます。

  • 「30代なら仕事の進め方は理解しているはず」
  • 「自己管理はできて当然」
  • 「報連相は前提」

つまり、

社会人基礎力は“説明不要の前提”として扱われる

のです。

30代未経験が落ちる多くのケースは、

スキル不足ではなく

「この人は本当に伸びる構造を持っているのか?」

が見えないことです。

この“構造”を証明するのが
第6章のポートフォリオ戦略です。

マネジメント耐性(現場適応リスク)

ここは表に出にくいですが、非常に重要です。

インフラ現場は:

  • 年下リーダーが多い
  • ルールが厳格
  • 障害時は緊張感が高い
  • シフト勤務がある

30代未経験の場合、企業が気にするのは:

  • 年下上司の指示を素直に受けられるか
  • プライドが邪魔しないか
  • 現場文化に適応できるか

特にSESでは、

「現場でトラブルを起こさない人材か?」

は重要な判断基準です。

スキルよりも、

安定性・素直さ・調整力

が重視されるのはこのためです。

30代は経験がある分、

“扱いづらい可能性”を警戒される。

これが不利の一因です。

年齢による期待値の違い

20代未経験:
→ 2〜3年かけて育てればOK

30代未経験:
→ 1年以内に戦力化してほしい

企業の期待値は明確に違います。

さらに年収面でも、

  • 20代:年収300万前後でスタート可
  • 30代:生活コストがあり希望年収が高め

企業からすると、

「給与はやや高いが、スキルは未経験」

という構図になると慎重になります。

しかし逆に言えば、

  • 年収を現実的に設定する
  • 1年以内の成長計画を語れる
  • 学習実績を数値で示せる

この3点があれば、
評価は一気に逆転します。

結論:不利の正体は“年齢”ではなく“説明不足”

30代未経験が不利に見える理由は4つ:

  1. 教育投資の回収問題
  2. 即戦力期待
  3. マネジメント適応リスク
  4. 年収とのバランス

しかしこれらはすべて、

事前に設計すれば潰せるリスク

です。

だから本記事は、

  • 第3章:採用されやすい入口ポジション
  • 第4章:間違えると詰む分野選択
  • 第5章:資格の優先順位
  • 第6章:採用される学習ロードマップ

へと続きます。

30代未経験は不可能ではありません。
ただし、

「戦略なし」はほぼ失敗する。

30代未経験が“採用されるポジション”の具体例

第2章で解説した通り、
30代未経験が不利に見られるのは「投資回収」「即戦力期待」「適応リスク」があるからです。

ではどうするか?

答えはシンプルです。

“通る入口”から入る。

いきなりクラウド設計や上流工程を狙うのは非現実的です。
30代未経験がまず狙うべきなのは、採用ハードルが比較的低く、現場経験を積めるポジションです。

ここでは代表的な5つを解説します。

運用監視(インフラの最初の王道)

■ 仕事内容

  • サーバーやネットワークの稼働監視
  • アラート対応
  • 障害一次切り分け
  • 手順書に沿ったオペレーション作業

■ 求められるスキル

  • 基本的なIT用語理解
  • コマンド操作(Linux基礎)
  • 報連相能力
  • 夜勤・シフト対応への適応力

高度な設計力は不要ですが、
正確性と安定性が重視されます。

■ 年収目安

  • 初年度:300万〜350万円
  • 2〜3年後:350万〜420万円

※構築寄りにスライドできるかで大きく変わります。

■ キャリアの伸ばし方

  • 障害原因の理解を深める
  • 手順書作成を担当する
  • 構築作業に手を挙げる

運用で止まる人と、構築へ進む人の差は
**“受け身かどうか”**です。

キッティング(入口としては最も入りやすい)

■ 仕事内容

  • PC初期設定
  • アカウント設定
  • ソフトウェアインストール
  • 端末管理

■ 求められるスキル

  • Windows基礎知識
  • 丁寧さ・正確性
  • マニュアル理解力

技術難易度は低めですが、
IT業界に入る“足がかり”としては有効です。

■ 年収目安

  • 280万〜330万円

■ キャリアの伸ばし方

  • ヘルプデスクへスライド
  • 社内インフラ担当へ移行
  • サーバー運用へ挑戦

ただし、キッティングで長期停滞すると年収は伸びません。
1〜2年以内に次へ移る前提で選ぶポジションです。

テクニカルサポート

■ 仕事内容

  • 顧客からの問い合わせ対応
  • 障害ヒアリング
  • エスカレーション対応

■ 求められるスキル

  • コミュニケーション力
  • 論理的なヒアリング能力
  • 基本的なIT理解

営業・接客経験者は非常に相性が良いです。

■ 年収目安

  • 320万〜400万円

■ キャリアの伸ばし方

  • 障害分析担当へ進む
  • インフラ構築補助へ移る
  • カスタマーサクセス寄りに進む

「技術×対人スキル」を武器にできる人は強いです。

ヘルプデスク

■ 仕事内容

  • 社内IT問い合わせ対応
  • アカウント管理
  • 軽微なトラブル対応

■ 求められるスキル

  • 丁寧な説明力
  • Windows・ネットワーク基礎
  • 問題切り分け力

未経験30代でも比較的入りやすい領域です。

■ 年収目安

  • 300万〜380万円

■ キャリアの伸ばし方

  • 社内SEへ
  • サーバー運用へ
  • クラウド管理者へ

“社内インフラ経験”は後々効きます。

SES初期配属(戦略的に使う)

SESは賛否ありますが、
入口としては最も現実的です。

■ 仕事内容

  • 客先常駐
  • 運用・監視・保守中心
  • チーム単位配属が理想

■ 求められるスキル

  • 最低限のIT基礎
  • コミュニケーション
  • 現場適応力

■ 年収目安

  • 300万〜400万円

■ キャリアの伸ばし方

  • 良質な案件を選ぶ
  • クラウド案件へ移行
  • 3年以内に市場価値を上げる

重要なのは、

SESに入ることではなく、
“どの案件に入るか”

第10章で地雷の見分け方を解説します。

まとめ:最初のポジションは“通過点”

30代未経験が目指すべきは、

いきなり理想のポジションではなく、

市場に入ること

です。

年収300万台から始まる可能性はあります。

しかし、

  • 3年で400万台
  • 5年で500万超
  • クラウド寄りなら600万以上

は十分現実的です(第9章で詳細シミュレーション)。

入口を間違えなければ、
30代未経験でも十分戦えます。

インフラ分野の選び方(間違えると詰む)

30代未経験が最もやってはいけないのは、

「なんとなくインフラを選ぶこと」

です。

インフラと一言で言っても、
実際はまったく別のキャリアに分岐します。

選択を間違えると、

  • 年収が伸びない
  • 3年後も同じ仕事をしている
  • 市場価値が横ばい
  • 転職で苦戦する

という“静かな詰み”に入ります。

ここでは、間違えやすい分岐点4つを整理します。

オンプレミス vs クラウド

■ オンプレミス(物理サーバー中心)

  • データセンター作業
  • 物理機器管理
  • 手作業が多い
  • 企業内閉鎖環境

メリット

  • 基礎力がつく
  • レガシー環境は一定数残る

デメリット

  • 自動化・最新技術に触れにくい
  • 将来性が限定的
  • 単価が上がりにくい

■ クラウド(AWS・Azure・GCP)

  • 仮想サーバー構築
  • ネットワーク設計
  • 自動化(IaC)
  • DevOps連携

メリット

  • 市場成長領域
  • 単価が高い
  • 転職市場で強い

デメリット

  • 最初は難易度が高い
  • 未経験枠は少なめ

【結論】

30代未経験は、

最初はオンプレ寄りでもOK
ただし 2〜3年以内にクラウドへ寄せる設計が必須

これを意識していないと、
“オンプレ専業3年”で市場価値が伸びにくくなります。

ネットワーク vs サーバー

ここも大きな分岐です。

■ ネットワーク系

  • ルータ・スイッチ設定
  • VLAN設計
  • VPN構築
  • トラブル対応

特徴

  • 構築単価は高め
  • 専門性が強い
  • CCNAなど資格評価が明確

向いている人

  • ロジカル思考が得意
  • 設定・設計が好き
  • 細かい検証が苦にならない

■ サーバー系

  • Linux構築
  • 仮想化
  • クラウド設計
  • ミドルウェア設定

特徴

  • クラウドと相性が良い
  • DevOpsへ広がる
  • 自動化スキルと連動

向いている人

  • Linux操作が苦にならない
  • コマンド学習が好き
  • スクリプトに抵抗がない

【結論】

将来的にクラウドへ進むなら、

サーバー寄りスタートの方が伸ばしやすい

ネットワーク特化も強いですが、
クラウド時代ではサーバー×クラウドの方が汎用性が高い傾向があります。

将来性のある分野

今後伸びやすい領域は明確です。

  • クラウド設計
  • インフラ自動化(Terraform等)
  • コンテナ(Docker / Kubernetes)
  • セキュリティ
  • SRE

逆に、単純監視だけで止まると
市場価値は横ばいになります。

30代未経験は、

「今の仕事」ではなく
「3年後に何をしているか」から逆算する

これが重要です。

市場価値が伸びやすい領域

年収が伸びやすいのは、

  • クラウド設計
  • 構築経験あり
  • 要件定義補助経験あり
  • 自動化実績あり

逆に伸びにくいのは、

  • 監視のみ
  • 手順書通りの作業のみ
  • 技術的判断をしない業務

ここでのポイントは、

「責任範囲が広がる仕事をしているか」

です。

責任が増える=単価が上がる
という構造になっています。

まとめ:詰むパターン

30代未経験が詰むパターンは3つ。

  1. オンプレ専業で止まる
  2. 監視だけを続ける
  3. 分野を考えず案件を選ぶ

逆に勝ちパターンは、

入口は低くてもいい
ただし3年以内にクラウド寄せ設計

です。

30代未経験が取るべき資格【優先順位】

最初に結論を言います。

資格だけで採用は決まりません。
しかし、資格がないと“書類で落ちやすい”のも事実です。

30代未経験の場合、
資格は「スキル証明」よりも

“本気度と基礎力の可視化”

として機能します。

ここでは、優先順位付きで解説します。

【優先順位まとめ】

1位:CCNA
2位:AWS SAA
3位:LPIC
4位:基本情報

理由は「入口突破力」と「市場連動性」です。

CCNA(最優先)

■ 実際に評価されるのか?

かなり評価されます。

理由はシンプルで、

  • ネットワーク基礎を体系的に理解している証明になる
  • インフラ未経験でも“最低限の知識あり”と判断できる
  • 現場で使う概念(IP・ルーティング・VLAN等)が直結する

特に運用監視・ヘルプデスク・SES初期配属では
評価されやすい資格です。

■ 書類通過率への影響

未経験の場合、

通過率が上がる可能性は高い

理由:

  • 採用担当が判断しやすい
  • 他の未経験者との差別化になる
  • “勉強している証拠”として明確

体感レベルではありますが、

「CCNAなし」より「あり」の方が
書類通過率は明確に上がります。

■ 学習時間の目安

  • IT完全未経験:250〜350時間
  • 基礎知識あり:150〜250時間

目安:2〜4ヶ月

AWS SAA(将来性枠)

■ 実際に評価されるのか?

評価されますが、CCNAほど即効性はありません。

AWS SAAは

  • クラウド基礎理解の証明
  • 将来性のアピール
  • 上流志向の可視化

として機能します。

■ 書類通過率への影響

未経験単体では「強い武器」にはなりにくい。

しかし、

  • CCNA+AWS SAA
  • Linux学習+AWS SAA

の組み合わせは強いです。

クラウド志向の企業ではプラス評価になります。

■ 学習時間の目安

  • IT基礎あり:120〜200時間
  • 未経験:200〜300時間

目安:1.5〜3ヶ月

LPIC(Linux基礎証明)

■ 実際に評価されるのか?

評価されますが、企業によって差があります。

Linuxを扱う現場では評価されやすいですが、

ネットワーク寄り企業では優先度は下がります。

■ 書類通過率への影響

Linux運用系を狙う場合は効果あり。

ただし、

CCNAより優先度は低い

というのが実情です。

■ 学習時間の目安

  • 150〜250時間

目安:2ヶ月前後

基本情報技術者試験

■ 実際に評価されるのか?

国家資格なので評価はされますが、

インフラ未経験転職では“必須ではない”です。

理論的理解は示せますが、

現場直結度はやや低め。

■ 書類通過率への影響

「ないよりは良い」レベル。

即戦力性のアピールには弱いです。

■ 学習時間の目安

  • 200〜400時間

ややボリュームが大きいです。

資格戦略の正解

30代未経験の最適戦略は:

① CCNA取得
② Linux基礎習得
③ AWS SAA挑戦

この順番が効率的です。

重要なのは、

資格 → 実機構築 → ポートフォリオ

のセット設計。

資格単体では弱いですが、
構築実績とセットにすると強力な武器になります。

やってはいけない失敗

  • 資格だけ取って満足する
  • 1年以上資格勉強だけする
  • 応募を後回しにする

30代未経験は、

資格は“入口突破ツール”

として使うのが正解です。

採用されるための“学習戦略”ロードマップ

30代未経験がやってはいけない最大のミスは、

「1年勉強してから応募しよう」

です。

30代は完成してから市場に出るのではなく、走りながら改善するのが正解です。

目標は明確。

6ヶ月以内に“応募可能状態”を作る。

ここでは、0→6ヶ月の具体的な戦略を提示します。

0→3ヶ月プラン(基礎+土台作り)

目的:

「IT基礎理解+最低限の証明材料」を作る

✅ やること

① ネットワーク基礎(CCNA範囲学習)
② Linux基礎操作
③ AWS基礎理解(SAA範囲の概念学習)
④ GitHubアカウント作成

🔹 学習配分目安(週20時間想定)

  • ネットワーク:40%
  • Linux:30%
  • AWS:20%
  • Git操作:10%

🔹 この期間のゴール

  • IPアドレスの理解
  • TCP/UDPの理解
  • Linux基本コマンド操作
  • AWSコンソール操作経験あり
  • GitHubに学習ログがある

資格合格は必須ではありません。

重要なのは、

「基礎を理解していると説明できる状態」

です。

■ 3→6ヶ月プラン(“採用される証拠”作り)

ここからが本番です。

目的:

“この人は現場で伸びる”と判断される材料を作る

模擬構築を作る

例:

🔹 模擬構築例①(初心者向け)

  • AWSでEC2構築
  • セキュリティグループ設定
  • Apacheインストール
  • 静的サイト公開

→ 「Webサーバーを公開しました」と説明可能

🔹 模擬構築例②(中級向け)

  • VPC作成
  • サブネット分割
  • ALB設定
  • RDS接続
  • CloudWatch監視

→ 「3層構造を構築しました」と言える

🔹 Linux演習例

  • ユーザー作成
  • 権限変更
  • cron設定
  • ログ確認

これをスクショ+解説付きでまとめる。

ポートフォリオの具体例

ポートフォリオに必要なのは、

技術レベルより「思考過程」

です。

🔹 構成例

  1. 学習目的
  2. 構成図(手書きでもOK)
  3. 使用技術
  4. 手順
  5. 詰まったポイント
  6. 解決方法
  7. 改善案

これだけで十分です。

完璧なコードは不要。

重要なのは、

「問題解決プロセスを説明できること」

です。

GitHubの使い方

GitHubは“エンジニアの履歴書”です。

🔹 最低限やること

  • 学習ログを毎日コミット
  • READMEを書く
  • 模擬構築フォルダを作る
  • 構成図をアップロード

🔹 書くべき内容

  • 何を作ったか
  • なぜ作ったか
  • 何を学んだか
  • 今後の改善点

コードが少なくても問題ありません。

未経験の場合は、

継続ログの方が価値が高い

です。

■ 6ヶ月終了時の状態

理想状態は以下:

  • CCNA合格 or 取得予定
  • AWS SAA挑戦中
  • 模擬構築2〜3本
  • GitHub更新履歴あり
  • 職務経歴書に技術欄が書ける

この状態なら、

応募可能です。

完璧を待つ必要はありません。

■ やってはいけないこと

❌ 資格だけ取って構築しない
❌ GitHubを作らない
❌ 1年以上準備だけする
❌ 応募しない

30代未経験は、

“市場で鍛える”

のが最短ルートです。

まとめ

0→3ヶ月:基礎理解
3→6ヶ月:構築+証明材料
6ヶ月以降:応募しながら改善

重要なのは、

技術力より「再現性と継続性」

です。

書類通過率を上げる職務経歴書テンプレ

30代未経験が書類で落ちる最大の理由は、
「未経験だから」ではありません。

本当の理由は、

前職の経験を“インフラで使える形”に変換できていない

ことです。

企業は「未経験」という事実を見ているのではなく、

  • この人は現場で再現性を出せるか?
  • 教育コストを回収できそうか?
  • 伸びる構造を持っているか?

を見ています。

ここでは、通過率を上げる書き方を具体化します。

30代向けの強みの変換方法

20代は「やる気」で通ることがあります。
30代は通りません。

30代は

抽象的な強み → 現場で使える能力

に変換する必要があります。

よくあるNG強み

  • コミュニケーション力があります
  • 責任感があります
  • 協調性があります

これでは評価されません。

正しい変換例

❌ コミュニケーション力があります
⭕ 障害発生時に関係部署5部署と調整し、復旧時間を30%短縮しました

❌ 責任感があります
⭕ クレーム対応件数月40件を担当し、再発率を20%改善しました

❌ 真面目です
⭕ マニュアル整備を行い、業務引き継ぎ時間を半減しました

ポイントは、

行動 → 数値 → 結果

に落とすことです。

インフラ未経験でも、

  • 問題解決力
  • 調整力
  • 業務改善力
  • 手順化能力

は武器になります。

前職経験の活かし方

未経験者が最もやるべきは、

「自分は何者か」を再定義すること

です。

営業職の場合

活かせるポイント:

  • 顧客折衝力
  • 課題ヒアリング能力
  • 目標達成意識

書き方例:

「顧客の課題をヒアリングし、提案内容を最適化する業務を行ってきました。インフラ業務においても、障害原因の切り分けや状況整理に活かせると考えています。」

事務職の場合

活かせるポイント:

  • 正確性
  • データ管理能力
  • マニュアル整備

書き方例:

「業務フローを整理し、マニュアル化を行うことで属人化を防止しました。運用手順管理にも活かせると考えています。」

接客業の場合

活かせるポイント:

  • 一次対応力
  • トラブル処理能力
  • 冷静さ

書き方例:

「クレーム対応を通じて、状況整理と迅速なエスカレーションを徹底してきました。障害対応業務に応用可能と考えています。」

職務経歴書テンプレ構成(未経験30代向け)

① 職務要約(3〜4行)

  • 社会人経験年数
  • 強みの要約
  • インフラ志望理由

② 活かせるスキル

  • 調整力
  • 問題解決力
  • 業務改善経験
  • 数値実績

③ IT学習内容

  • CCNA学習中(進捗◯%)
  • AWS模擬構築実施
  • Linux演習内容

④ ポートフォリオ記載

  • GitHub URL
  • 模擬構築内容

未経験だからこそ、

「今やっていること」を必ず書く

これが重要です。

NG例

❌ 「未経験ですがやる気があります」

→ 20代なら通る可能性あり。30代は弱い。

❌ 資格だけ記載して具体性なし

→ 「AWS SAA取得」だけでは弱い。何を構築したか書く。

❌ 前職経験をただ並べる

→ インフラに接続しない経験は意味がない。

❌ 抽象表現ばかり

→ 「チームワークを大切にしました」では評価されない。

まとめ

30代未経験の職務経歴書は、

スキルの羅列ではなく

「再現性の証明書」

です。

  • 強みは数値化
  • 前職経験は変換
  • 学習は具体化
  • GitHubを提示

これだけで書類通過率は変わります。

次章では、

第8章 面接突破のリアル対策

「なぜ今?」への回答設計と、企業が見ている3ポイントを解説します。

面接突破のリアル対策

30代未経験にとって、面接は「合否の9割」を決める場です。

書類は“可能性の確認”。
面接は、

「この人に100万円投資していいか?」

の最終判断です。

ここでは、よくある質問と、企業が本当に見ているポイントを具体化します。


よくある質問

30代未経験が必ず聞かれる質問は、ほぼ決まっています。

① なぜインフラエンジニアなのですか?

ここで「将来性があるから」は弱いです。

企業が知りたいのは、

  • なぜ開発ではないのか?
  • なぜ今なのか?
  • どこまで理解しているのか?

です。


② なぜ30代で未経験転職をするのですか?

これは圧倒的頻出質問です。

逃げ・不満・勢いに見えた瞬間、落ちます。


③ これまでの経験はどう活かせますか?

抽象回答はNG。

具体的なエピソードで答えます。


④ どこまで学習していますか?

資格名より、

  • 何を構築したか
  • 何が理解できたか
  • どこで詰まったか

を見ています。


⑤ 年収希望は?

現実的かどうかを確認されます。


企業が見ている3ポイント

30代未経験の場合、評価軸は明確です。

① 成長スピード

  • 学習時間は?
  • どれくらい継続できている?
  • 半年後に何ができる?

成長の再現性を見ています。


② 素直さと適応力

  • 年下上司でも問題ないか?
  • 指摘を受け入れられるか?
  • 現場で衝突しないか?

技術よりもここを見られています。


③ 自走力

  • 指示待ちタイプか?
  • 自分で調べられるか?
  • 問題解決できるか?

模擬構築の話はここで効きます。


「なぜ今?」への回答例

NG例:

「将来が不安で…」
「手に職をつけたくて…」

弱いです。


OK例(構造型回答)

「前職で業務改善を行う中で、システム側の仕組みに興味を持ちました。独学でネットワークやLinuxを学習し、実際にAWSで環境構築を行いました。その中でインフラ領域に適性を感じ、本格的にキャリア転換を決意しました。年齢的にも最後の挑戦だと考え、半年間集中して準備してきました。」

ポイント:

  • きっかけ
  • 行動
  • 継続
  • 覚悟

この4つを入れる。


年収交渉の考え方

30代未経験がやりがちな失敗:

初年度から前職以上を求める

戦略としては、

初年度は現実的レンジ(300万〜380万)を受け入れ、

2年後の市場価値を上げる

のが合理的です。

交渉例:

「未経験であることは理解しています。まずは御社の基準に合わせたいと考えています。ただ、成果を出せた場合の評価制度について教えていただけますか?」

この姿勢は評価されます。


面接で絶対やってはいけないこと

❌ 前職の不満を言う
❌ 抽象回答
❌ 資格だけアピール
❌ 年収に固執


まとめ

30代未経験の面接突破の鍵は、

  • 成長の再現性
  • 素直さ
  • 自走力

を伝えること。

技術力よりも、

「この人は伸びる」

と思わせられるかどうかです。

30代未経験の年収シミュレーション(5年後まで)

30代未経験でインフラエンジニアを目指す場合、
最も気になるのは「本当に年収は伸びるのか?」という点でしょう。

ここでは、現実的なレンジで

・初年度
・3年目
・5年目
・クラウド移行時の跳ね方

を具体的にシミュレーションします。

前提として、

最初の1〜2年は“投資期間”
3年目以降が“回収フェーズ”

という構造になります。


初年度(0〜1年目)

想定ポジション:

・運用監視
・ヘルプデスク
・テクニカルサポート
・SES初期配属

想定年収レンジ:

300万〜380万円

地域や会社規模によっては280万円台もあり得ますが、
平均的には300万円台前半が多いです。

ここで重要なのは、

「初年度は市場価値を買ってもらう年」

という認識です。

年収よりも、

・実務経験
・現場耐性
・構築に触れる機会

を優先するべき時期です。


3年目(経験2〜3年)

この段階で分岐が起きます。

伸びる人:

・構築業務に関与
・Linux操作に慣れている
・AWSを触っている
・設計補助を経験している

停滞する人:

・監視のみ
・手順通り作業のみ
・技術判断をしていない

想定年収レンジ:

380万〜480万円

構築寄りにスライドできている場合、
400万円台中盤は十分狙えます。

この時点での差は、

「責任範囲の広がり」

です。


5年目(中堅層入り)

5年目での想定ポジション:

・インフラ構築担当
・クラウド構築エンジニア
・小規模案件リーダー
・設計補助

想定年収レンジ:

450万〜600万円

ここまで来ると、

・案件単価
・会社規模
・クラウド経験有無

で大きく差が出ます。

30代未経験スタートでも、
5年で500万円台は十分現実的です。


クラウド移行時の跳ね方

ここが最大のポイントです。

オンプレ中心 → クラウド構築へ移行すると、

年収は一段階上がる傾向があります。

理由:

・市場需要が高い
・単価が高い
・設計工程に近い

具体例:

オンプレ運用5年:450万円前後
クラウド構築3年以上:550万〜650万円

さらに、

・IaC(Terraform)経験
・コンテナ(Docker/K8s)
・設計経験

が加わると、

700万円以上も射程に入ります。


年収推移イメージ(現実的モデル)

年0:320万円
年3:420万円
年5:550万円

これは“平均的に努力した場合”のモデルです。

ハイパフォーマーの場合:

年0:350万円
年3:480万円
年5:650万円

十分あり得ます。


重要な現実

30代未経験は、

「初年度は下がる可能性がある」

しかし、

「3年後から伸びる構造」

です。

大事なのは、

初年度の年収ではなく、

5年後の市場価値。


まとめ

30代未経験の年収は、

初年度:300万台
3年目:400万台
5年目:500万〜600万円

クラウド移行でさらに上昇可能。

つまり、

「最初に下がる勇気」が
「後から上がる力」になります。

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